お花と映画.16 「黒水仙」('47)
動画配信サービスの普及で、映画を早回しで見る人が増えているとか。
話の筋やセリフ(字幕)がわかること=映画を見ること、
と考える方には向いたやり方かもしれませんが、私はそれよりも
『画面に何が映っているか』を信頼を持って寸分逃さず見つめたいと思ってしまいます。
パウエル&プレスバーガーコンビの「赤い靴」「天国への階段」
そしてこの「黒水仙」はそんな私の欲望を捉えて離さない、瞬きする間も惜しい作品です。
インド北部ヒマラヤ地帯、断崖絶壁に建つ元ハーレムの宮殿を、
修道院にして教育や医療の拠点にしようとシスターたちが派遣されて来ます。
ところがひっきりなしに吹きつける強風が彼女たちを疲弊させ、
信仰や使命感で覆い隠していたそれぞれの過去や欲望がむき出しになり…
画面のどこかが常に風で揺らいでただでさえ気持ちが落ち着かないのに、
ビュービューいう風の効果音や住民たちが叩く祈祷の太鼓の低い響きに、
さらに緊張が高まるクライマックス。
そしてすべてが終わった後、死者に捧げられる真っ青なデルフィニュームの花束。
直前まで死闘が行われた禍々しい朝焼けや血走った目の「赤色(興奮)」
と対比させた「青色(沈静)」の花が、物語の終わりを告げます。
それは雨季の始まりと、独善的な西洋文明が敗北した憂鬱…
をも象徴しているように思えます。
デルフィニューム(飛燕草)は農園担当のシスターが、
ジャガイモやキャベツの代わりに畑に植えてしまったもの。
岩と砂の風景から一転、春が来てチューリップやスイートピーなどが
満開になった段々畑ののどかさが印象的です。
タイトルの黒水仙はもちろん実在しない花。
当地を治める将軍の、洋行帰りの息子が身に付けた香水の名前でした。
それはシスターたちを惑わす、甘い甘い俗世間の香り…
写真のデルフィニュームはジャイアント系のラメールブルーと、
シネンシス系のスーパープラチナブルー。
青色のお花は少ないので挿し色に大活躍ですが、
こんなふうに真っ青なブーケも新鮮できれいですね!
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