2016年04月19日

木下忠司 映画音楽の世界

いつもこのブログを読んでくださっている方にはおなじみの、
栄町にある木下惠介記念館の話題です!

お知らせがおそくなってしまい、このお花たちは今朝、撤去してきたのですが・・・
木下忠司 映画音楽の世界
木下忠司 映画音楽の世界
木下惠介監督の弟、音楽家の木下忠司氏が4月9日に100歳を迎えられました!
誕生日当日には「喜びも悲しみも幾歳月」が上映され、
それにあわせてお祝いのお花を納めさせていただきました。
レンギョウやコデマリなど春のお花で季節感をだして、
大きなオリエンタルユリやグロリオーサで華やかなスタンドになりました。
タクトを振る、ハンサムでいきいきした表情の忠司氏のパネル、
ほんとにすてきです!

木下忠司 映画音楽の世界
上映会の前には、忠司さんご本人からのビデオメッセージも流されたようです。
100歳を迎えてますますお元気で、上映映画選びにもアドバイスがあったそう。
この時代の人たちの丈夫さというか頼もしさには感服してしまいますね。

今年度をつうじて、木下館ではたくさんの関連イベントが予定されています。
木下忠司 映画音楽の世界
忠司氏特集の展示は6月1日(水)~、
講演会つきの「野菊の如き君なりき」の上映会は9月4日(日)だそうです。
行きたい!

そしておもしろそうだなと思ったのが上のちらしの左下にある、
建築家中村與資平(よしへい)&旧浜松銀行協会セミナーというのです。
木下忠司 映画音楽の世界
記念館として使用している建物は「旧浜松銀行協会」が正式な名称。
天王町出身の著名な建築家、中村與資平氏が昭和5年に建てたものです。
木下忠司 映画音楽の世界
浜松大空襲の戦火に耐え、現在は浜松市指定有形文化財となっています。
中村與資平さんは、静岡市役所や静岡県庁本館、
また田町の静岡銀行浜松営業部なども設計しています。
ヨーロッパの様式をとりいれた重厚な建物は、
現在見るとよけいに豪華で美しく、当時の日本人の気概が感じられる気がします。

木下忠司 映画音楽の世界
入口の真上のステンドグラスや、曲線の建具、

木下忠司 映画音楽の世界
壁にもひと櫛ずつ模様がつけられて、職人さんの手間が伝わります。

木下忠司 映画音楽の世界
通常はロビーに惠介監督のパネルがありますが、
その奥にみえる窓も、枠からガラスから、今ではほかに見られない貴重なもの。
館内にはもっともっと見どころがあって、
映画や展示も興味深いですが、建物をじっくり味わうのも忘れてはいけません!

そんな素晴らしい建物を館内ツアー+レクチャーで探検できるそうです。
もう申し込みが始まっていますのでぜひ!

この日に来られない方も、毎月第3日曜日の木下作品上映会にどうぞ!
木下忠司 映画音楽の世界
これが上半期のラインナップ。
流れとか季節などを加味して、木下映画がDJ的視線で並べられています。
職員の方の心意気を感じます、すごい!
私のおすすめベスト3は、
1位 新釈 四谷怪談・・・田中絹代のお岩、上原謙の伊右衛門というだけで・・・
2位 この天の虹・・・八幡製鉄所での大ロケ、
             イケイケだった当時の日本の空気を味わえます。
3位 父・・・最後の作品。もはや何でもありになってしまった、
       大らかな作家の精神に凄みを感じます。
(世紀の怪作「風前の灯」は上映終了してしまいました)

上映会でしかみられない作品も含まれていますので、
日にちをあわせてぜひ出かけてみてください!

木下忠司 映画音楽の世界
月いちの上映会には、その作品をイメージしたお花もいけさせてもらっています。
これは「楢山節考」のときのお花。
オールセットで、照明や舞台転換など演劇(歌舞伎)の手法を大胆に取り入れた、
木下監督一世一代の野心作です。
派手な色でどぎついライトの激しさを、
野に咲く花の種類で親子の愛情の物語、両方を感じるようなお花にしました。
ロビーの花びんも気にして見ていただければさいわいです!


それにしても、常から木下惠介監督の顕彰はもちろん、
忠司氏の百寿を記念する催しや企画が、
浜松市内でまったく見られないことが残念です。
木下惠介記念館さんだけが気を吐いてがんばってくれています。
浜松には日本~世界の産業に貢献した偉人がたくさんうまれていますが、
この兄弟も世界に誇る映画作家・音楽家です。
(作品をみていくと、浜松の風土で育った二人だからこそうまれた作品の多いことに気づきます)
木下忠司 映画音楽の世界
木下忠司 映画音楽の世界
地元がなんにもやらない代わりに、
京橋の国立フィルムセンターでは大々的な特集が組まれています。
この規模の特集は相当なことです。

木下忠司 映画音楽の世界
惠介作品はもちろん、松竹映画にアニメーション、任侠映画からトラック野郎まで、
またTV水戸黄門の「ああ人生に涙あり」も忠司さんの作品です。
映画って、画の長さやつなぎ方、お芝居など目に見えるものだけでなく、
音楽もふくめて「リズム・間」というのが大事な要素だと思うのですが、
これを実の兄弟だからこそ、最高のレベルで完成することができたと思います。

木下映画が海外の映画祭で再評価が始まり、
もしかして(恥ずかしいことに)日本人よりも外国人からの注目が集まっている今、
木下兄弟の足跡をたどるために海外からの旅行者も訪れることが増えそうです。

記念館の場所や、木下兄弟のことをたずねられて答えられないなんて・・・
浜松市民としてちょっと恥ずかしい気がするので、
木下映画のいちファンとして、
いちど記念館をおとずれて映画を鑑賞されることをおすすめします!


ということで、熱く語ったあと、これ誰が読んでくれるのか・・・と
ちょっと後悔しながら終わります。
週末、フィルムセンターに遠征してきます!!

木下惠介記念館HP
浜松市中区栄町 3-1
電話 053-457-3450
Eメール kinoshitakan@hcf.or.jp

開館時間:午前9時〜午後5時
休館日:  月曜日、祝日の翌日、年末年始
観覧料:  木下惠介記念館 100円
(70歳以上、障害者手帳をお持ちの方、高校生 以下は無料、上映会は要)
上映会 入館料 :100円
毎月1回、木下監督49全作品のうち1作品を上映。
(日程・時間・上映作品については事務所にお問い合わせ下さい)


さくらや・さくらやBOX
※ 商品や営業についてのお問い合わせは
 電話:053-473-5511
 E-mail:rosy@mail.wbs.ne.jp
 までお願いいたします。

 浜松市中区八幡町152-1
 遠鉄電車どおり沿い、八幡駅西側にあります。
 店の南側、一軒おいた駐車場に、3台分の駐車スペースご用意があります。
 店の正面に1台分あたまから車をいれて停められるスペースもあり。




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この記事へのコメント
さくらやさんの熱さが伝わる記事ですね♪

地元民は地元の宝に気付きにくいものですね。
また商人よりも職人気質の市民性は、アピール下手にも通じるのかなと、前から思っています。

でもこのように小さな事でもチャンとやっていく事が大事なのかな、なんて思います。

木下兄弟、皆さんに知ってもらいたいですね(*^_^*)
Posted by ないてゅないてゅ at 2016年04月21日 08:39
ないてゅさん
コメントどうもありがとうございます!
浜松には、たくさんの誇れるものがあって、
それを応援する団体がそれぞれにあり、みんながんばっていますね。
バラバラにがんばるけど、それを大きく見渡す役割の人や、
お互いの活動に関心がないことが多いのかなと思います。
もったいないなあとおもうことが多いです。

地道に発信して、木下さんのすごさを伝えていきたいです!
ぜひ、浜工同窓会(惠介さんの母校ですね!)でもなにか企画をいかがでしょうか?!
Posted by さくらやさくらや at 2016年04月21日 17:08
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